米Sanofi-aventis社は10月16日、抗癌剤治療中で、腫瘍崩壊症候群(TLS)とそれに続く血清尿酸値(PUA)の上昇が予測される白血病、リンパ腫、固形癌の成人患者においてPUAの初期管理に用いられる「Elitek」(成分名:ラスブリカーゼ)の販売を米食品医薬品局(FDA)が承認したと発表した。

 Elitekは遺伝子組み換え尿酸酸化酵素で、循環血液中の尿酸を速やかにアラントインに分解する。アラントインは可溶性が高く、腎から排泄されやすい。

 今回のFDAの承認は、大規模なフェーズ3試験の結果に基づく。この試験では、生命に関わる合併症であるTLSのリスクがある血液癌の成人患者を対象として、現在標準治療となっているアロプリノールの経口投与に比べて、ElitekがPUAを有意に低下させることが証明された。TLSのリスクが高いと考えられたのは、癌のためPUAが上昇した高尿酸血症の患者や進行が早い白血病やリンパ腫の患者だった。

 この試験ではElitekは 0.20mg/kg、アロプリノールは300mgを1日量をとし、 Elitekを5日間静注した92人、Elitekを1〜3日目に静注した後、アロプリノールを3〜5日目に経口投与した92人、アロプリノールを5日間経口投与した91人において、各治療法の安全性と有効性を比較した。PUAの奏効率は、治療開始後3〜7日目のPUAが7.5mg/dL以下の患者の割合と定義した。

 Elitekの単独投与、またはElitekとアロプリノールの併用では、患者の96%で1日目の投与4時間後のPUAが2.0mg/dL以下となった。Elitekを投与した患者で尿酸のコントロールに失敗した患者はいなかった。Elitekを単独投与した患者のPUAの奏効率は87%で、アロプリノールを単独投与した患者の66%よりも高く、統計学的な有意差を認めた(p=0.0009)。併用した患者では同78%だった。Elitekを単独投与した患者と併用した患者に有意差はなかった。

 5日後に高尿酸血症の治療が必要となったのはアロプリノールを単独投与した患者で4.4%、併用した患者で6.5%だったのに対し、Elitekを単独投与した患者では0%だった。TLSが発生したのはそれぞれ4%、3%、3%だった。

 関節痛や注射部位の反応、末梢の浮腫などの過敏反応がElitekを単独投与した患者で4.3%、併用した患者で1.1%に出現した。

 このような結果から、Elitekは、抗癌剤治療中でTLSとそれに続くPUAの上昇が予測される白血病、リンパ腫、固形癌の成人患者におけるPUAの初期管理を適応として、1日量0.20mg/kgを静注で5日間まで投与することとなっている。