米Celsion社は10月15日、「ThermoDox」を用いた原発性肝細胞癌(HCC)の治療についてのフェーズ3試験、「ThermoDox HEAT trial」の臨床試験申請(CTA)に対し、中国国家食品医薬監督管理局(SFDA)から正式に承認が得られたと発表した。

 ThermoDoxはドキソルビシンを熱感受性リポソームに封入したもの。温熱療法を併用して局所に40〜42℃の熱を集中させると、リポソーム内のドキソルビシンが放出される。この送達の技術により、高濃度のドキソルビシンを標的腫瘍内に選択的に集めることができる。

 ThermoDoxの有効性のエビデンスは、原発性HCCに対するフェーズ1試験で示されている。現在米国では、ThemoDoxについて、再発性の胸壁部乳癌に対するフェーズ1/2試験と原発性HCCに対する世界的なフェーズ3試験が進行中である。

 原発性HCCに対するThemoDoxの世界的なフェーズ3試験では、早期の原発性HCCに対する標準治療であるラジオ波熱凝固療法(RFA)との併用療法を RFA単独療法と比較して、ThemoDoxの有効性と安全性を評価している。この試験では600人まで患者を登録する予定で、現在は日本、香港、韓国、台湾、イタリア、米国、カナダで試験が実施されている。

 米Celsion社は、今回承認が得られた中国のほか、2009年の第4四半期中にタイ、マレーシア、フィリピンでもCTAが受領され、今年度末までに60の施設で試験が実施されるとみている。患者登録は2010年の前半に完了すると予測される。

 米Celsion社の社長兼CEOのMichael H. Tardugno氏によると、中国の原発性HCCの発生率は他のどの国よりも急速に上昇しており、年間35万人を超えるという。この数字は世界の発生率の55%に該当する。