ホルモン受容体陽性転移性乳癌のファーストライン治療として、マルチキナーゼ阻害剤のスニチニブとアロマターゼ阻害剤のエキセメスタンを併用する予備的なフェーズ1試験で、6人中2人に完全奏効(CR)が認められた。薬剤開発計画の変更により、この2剤の併用についてはフェーズ2試験が実施されないこととなったが、抗インスリン様成長因子受容体(IGF-1R)抗体製剤を加えた3剤での開発が検討されており、現在、前臨床試験が行われているという。成果は10月8日から10日に米国サンフランシスコで開催された2009 Breast Cancer SymposiumでカナダVille Marie Oncology CenterのP. Aplgren氏が発表した。

 予備的なフェーズ1試験は、6人のHER2陰性ホルモン受容体陽性の転移性乳癌患者を対象に行われた。患者は毎日スニチニブ37.5mgとエキセメスタン25mgを服用した。患者の平均年齢は59歳(45〜74歳)だった。

 試験の結果、2人の患者で完全奏効(CR)が得られ、奏効期間は56週間と41.6週間だった。部分奏効(PR)は1人の患者で認められ、奏効期間は7.7週間だった。安定状態(SD)は1人で、24.1週間継続した。

 投薬の最初の8週間は用量制限毒性が見られず、減量も行われなかった。1人の患者が67日目にグレード3の急性膵炎のために投薬中止となった。すべての患者で倦怠感などのグレード3の非血液学的毒性が見られたが、薬の中断には至らなかった。血液学的毒性はほとんどがグレード1か2で、白血球減少症、血小板減少症、貧血などだった。1人でのみグレード3のリンパ球減少症が認められた。治療関連死はなかった。