mTOR阻害剤のエベロリムス(RAD001)とシスプラチン、パクリタキセルの併用がHER2陰性転移性乳癌に有効である可能性がフェーズ1b試験で示された。成果は10月8日から10日に米国サンフランシスコで開催されている2009 Breast Cancer Symposiumで米Vanderbilt-Ingram Cancer CenterのI.A.Mayer氏が発表した。

 フェーズ1b試験は、28日間を1サイクルとして、3週間連続してシスプラチン(25mg/m2)、パクリタキセル(80mg/m2)の週1回投与を固定し、毎週投与するエベロリムスの投与量を20mg、25mg、30mgと変えた3群で行われた。試験に参加したのは全部で16人、年齢中央値は55歳。転移部位は内臓への転移が全員、骨転移も起こしている患者は4人だった。エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体の両方または一方が発現している患者が5人、トリプルネガティブの患者は11人。既に受けた化学療法のレジメン数の中央値は3だった。20mg群に3人、25mg群に3人、30mg群に10人が割り付けられた。

 試験の結果、1回目の効果判定で、完全奏効(CR)が1人(6%)、部分奏効(PR)が4人(25%)認められ、全て30mg群だった。安定状態(SD)は8人だった。

 副作用はグレード3の好中球減少症が8.5%に見られたが、用量制限毒性はなかった。グレ−ド1または2の軽度の副作用は、脱毛が100%、好中球減少症が28%、貧血が10%、倦怠感が5%だった。

今回の結果を受けて、現在、HER2陰性転移性乳癌を対象に3剤を併用投与するフェーズ1b/2試験が進行中という。