進行した卵巣癌患者には、パクリタキセルとカルボプラチンを3週ごとに投与する治療が標準的に用いられている。国立がんセンター中央病院の勝俣範之氏らは、国内85施設参加のオープンラベル無作為化フェーズ3試験を行い、カルボプラチンの投与間隔は変えずにパクリタキセルを週1回投与すると、無増悪生存期間(PFS)が延長することを明らかにした。詳細は、9月20日付けのLancet誌電子版に掲載された。

 上皮性卵巣癌、卵管癌、原発性の腹膜癌で、ステージII〜IVの患者637人を登録。パクリタキセル(180mg/m2)とカルボプラチン(血中薬物濃度時間曲線下面積 [AUC] が 6 mg/mL/分となるよう計算した用量)を通常の投与間隔で3週ごとに投与する標準治療群(320人)と、カルボプラチンは従来通り3週ごとに投与し、パクリタキセル(80mg/m2)は週1回投与する間隔短縮群(317人)に割り付け、3週間単位の治療を6サイクル行った。

 主要エンドポイントはPFSに設定し、intention-to-treatで分析した。分析対象になったのは631人(標準治療群319人、間隔短縮群312人)。PFSの中央値は、標準治療群が17.2カ月(95%信頼区間:15.7-21.1)、間隔短縮群28.0カ月(同:22.3-35.4)で、間隔短縮群で、PFSが有意に延長することが明らかになった(p=0.0015)。3年時の全生存率も、それぞれ65.1%と72.1%で差は有意だった(p=0.03)。

 治療中止は、標準治療群の117人と間隔短縮群の165人にみられた。有害事象による脱落は標準治療群69人、間隔短縮群113人だった。最も多く見られた有害事象は好中球減少症で、標準治療群の276人中314人(88%)、間隔短縮群では312人中286人(92%)がこれを経験した。グレード3と4の貧血も、標準治療群137人(44%)、間隔短縮群214人(69%)で、間隔短縮群に多かった(p<0.0001)。それ以外の有害事象の発生率に差は無かった。

 パクリタキセルの投与間隔を3週ごとから1週ごとに短縮するこのレジメンは、生存期間の延長をもたらすことが明らかになった。進行した卵巣癌患者に新たな治療の選択肢を追加すると期待される。