筑波大学腎泌尿器科学・男性機能科学の赤座英之氏

 切除不能もしくは転移性腎細胞癌に対し、ソラフェニブ治療は有効で忍容性も認められることが、単群フェーズ2試験の最終報告で明らかになった。特に、部分奏効に達した患者の半数で奏効が2年以上続いていた。筑波大学腎泌尿器科学・男性機能科学赤座英之氏(写真)らが、9月20日からドイツ・ベルリンで開催された第15回欧州癌学会(ECCO)・第34回欧州臨床腫瘍学会ESMO)で発表した。

 試験では、切除不能もしくは転移性腎細胞癌の131人(うち男性が102人)に、ソラフェニブ400mgを1日2回連日投与した。患者の年齢中央値は63歳、PS 0が102人(77.9%)で、すべての患者が腎摘出術やサイトカイン療法を受けていた。

 評価できた129人で、完全奏効は0人、部分奏効が25人で、奏効率は19.4%(95%信頼区間:13.0-27.3)、病勢コントロール率は73.6%(同:65.2-81.0)、腫瘍縮小が80.5%の患者で認められた。

 また部分奏効の25人で、奏効までの期間の中央値は2.8カ月、奏効期間中央値は13.8カ月だった。ただし、奏効期間が24カ月以上の患者が11人、32カ月以上が6人で、約10カ月の病勢安定ののちに部分奏効に達した患者も6人いた。

 無増悪生存期間の中央値は7.9カ月(95%信頼区間:6.4-10.8)、全生存期間中央値は25.3カ月(同:19.0-32.0)だった。

 治療関連の有害事象は96.9%に見られ、グレード3以上は69.5%。主なグレード3以上の有害事象は、リパーゼ上昇が32.1%、高血圧が16.8%、手足症候群が9.2%などだが、いずれも管理可能であるとした。

 有害事象による投与中止や投与変更(投与中断、減量)は55.7%、その半分以上の人(53.4%)は投与開始3カ月以内に行われていたが、治療期間の平均値は12.0カ月、中央値は7.7カ月で、相対的なdose intensity中央値は97.4%と高かった。