仏Sanofi-aventis社と米Regeneron Pharamaceuticals社は9月11日、転移性膵癌のファーストライン治療としてaflibercept(VEGF Trap)+ゲムシタビンとプラセボ+ゲムシタビンを比較するフェーズ3試験、VANILLAスタディの中止を発表した。

 この決定は独立データモニタリング委員会(IDMC)の勧告に基づくもの。IDMCは中間の有効性解析で、ゲムシタビンとの併用において、afliberceptはプラセボに対し主要評価項目の全生存期間について統計学的に有意な改善を示すことができないと判断した。afliberceptとの併用で報告された有害事象の種類と発生頻度は、おおむね予測されたものであった。

 afliberceptは独特の作用機序を持つ血管新生阻害剤で、融合たんぱく質が血管内皮増殖因子A(VEGF-A)、同B(VEGF-B)、胎盤増殖因子(PIGF)のすべての形に、高い親和性で結合する。

 今回の試験中止に伴い、有効性と安全性についての詳細な解析は両社が行うこととなり、結果は今後の学会で発表される。試験に参加した患者は試験責任医師と相談のうえでafliberceptの使用を継続する。

 抗VEGF抗体薬などの新しい治療法の開発は、既存の治療と比較して臨床的ベネフィットを有意に増大させられるかどうかにかかっている。仏Sanofi-aventis社の研究開発部の上席副社長、Marc Cluzel氏は「今回の試験の結果には失望したが、転移性膵癌患者に新たに有効な治療を提供するための努力は続ける」と話した。

 患者登録が現在70%以上終了しているaflibercept併用の3件のフェーズ3試験(転移性大腸癌、非小細胞肺癌、ホルモン不応性転移性前立腺癌に対する試験)は、今後も続けられる。