米の代表的な20の癌センターで構成されるNCCN(米国総合癌センターネットワーク)は、The Journal of the National Comprehensive Cancer Networkの9月号(7巻、8号)で新しい大腸癌診療ガイドラインを発表した。NCCNが毎年作成するガイドラインの内容は、日本の治療ガイドラインにも大きな影響を与える。世界的にも注目を集める著名なガイドラインだ。

 2008年版から大きく変わった点は、サバイバーシップ(癌経験者の闘病術や生活術)の項目が設けられたこと、新たにKRAS遺伝子変異検査を推奨したこと、切除できない転移性大腸癌に対する治療項目を充実させたこと――の三つ。このうち、KRAS遺伝子変異検査は、日本ではまだ保険適応になっていない。

 直腸癌についてはさらに、術前・術後の化学療法の期間と、直腸間膜全切除術(TME)後の直腸間膜の病理評価に関する項目が設けられた。日本ではまだ、術前術後の化学療法の是非について結論は出ていない。逆に直腸間膜の病理評価については、きめ細かな日本の現状に米国が近づいたといえそうだ。

 詳細は、The Journal of the National Comprehensive Cancer Networkのページで確認できる。