根治的手術を受けた膵癌患者対象の、ゲムシタビンによる術後補助療法の有用性を検討する国内の多施設共同無作為化フェーズ3試験の詳細な結果が、8月18日付けのBritish Journal of Cancer誌電子版に掲載された。試験結果の概要は、すでに2007年に開催された第14回欧州癌学会(ECCO)で発表され、ゲムシタビン投与によって無病生存期間が延長することが報告されている。

 この試験は、浸潤性膵管癌で根治的切除を行った患者を対象に行われた。登録された119人をゲムシタビン投与群と手術単独群の2群に分け、ゲムシタビン投与群ではゲムシタビン1000mg/m2を4週おきに1日目と8日目、15日目に投与し、これを3サイクル行った。

 評価可能だった118人において、主要評価項目である無病生存期間(DFS)中央値は、ゲムシタビン投与群が11.4カ月、手術単独群が5.0カ月だった。ハザード比は0.60(95%信頼区:0.40-0.89、p=0.01)で、ゲムシタビン投与によって有意にDFSは延長した。

 全生存期間中央値は、統計的に有意ではなかったが、ゲムシタビン投与群が 22.3カ月、手術単独群が18.4カ月で、ハザード比は0.77(95%信頼区:0.51-1.14、p=0.19)だった。

 血液学的な毒性がゲムシタビン投与群で多く認められたが、ほとんどが一過性のもので、グレード3/4の非血液学的な毒性は少なかった。

 海外では同様の無作為化比較試験であるCONKO-001試験において、DFSだけでなく、全生存期間もゲムシタビン投与群で有意に延長することが報告されている。今回のフェーズ3試験によって、日本人においてもゲムシタビンによる術後補助療法が有効であることが確認されたことになる。