米Endocyte社は8月11日、進行性の非小細胞肺癌(NSCLC)の患者を対象とした抗がん剤「EC145」のフェーズ2試験において、臨床上の有用性が得られたと報告した。同試験のデータは7月31日からサンフランシスコで開催された世界肺癌会議で発表された。

 EC145は、NSCLCなどの多くの腫瘍の表面に高濃度に認められる葉酸受容体を標的とする。葉酸受容体を過剰に発現する細胞に直接結合することで、正常組織を避けながら癌細胞に抗癌剤を送達できる。

 試験の対象は進行性の肺腺癌の患者42人。このうち40%の患者は試験登録前にすでに4種以上のレジメンによる化学療法を受けていたが、治療は失敗していた。

 主要目的はEC145による治療で臨床上の有用性が得られた患者の割合を出すこと、臨床上の有用性の定義は癌の進行を認めずに4カ月間の治療を終了することとした。

 試験の結果、EC145を投与した患者の30%以上が癌の進行を認めずに治療を終了した。この試験では、分子造影剤のEC20を用いて、EC145の標的である葉酸受容体を発現した腫瘍がある患者を同定している。

 EC20で陽性となった患者におけるサードラインまたはフォースラインの治療としてEC145を投与したところ、45%の患者で臨床上の有用性が得られた。

 安全性については、顕著な骨髄毒性はみられなかった。多くの患者で比較的毒性が低い場合に臨床上の有用性が示された。

 「癌治療は個別化治療の時代に入った。患者の選択にEC20のような分子造影剤を用いて、その後EC145で治療するという考え方は、過去にはなかった個別化治療を可能にするもの」と米Endocyte社medical affairsのRichard Messmann氏は話した。