米Amgen社は8月3日、デノスマブとゾレドロン酸(商品名:ゾメタ)を比較した二重盲検の無作為化フェーズ3試験で、これら薬剤の有効性と安全性に差がないことが明らかになったと発表した。
 
 この試験には、骨転移のある進行した固形癌患者(乳癌と前立腺癌は含まない)または多発性骨髄腫患者1776人を登録、1対1でデノスマブ(120mgを4週間に1回皮下注射)またはゾレドロン酸(4mgを4週間に1回静脈内投与)に割り付けた。

 研究者らは主要エンドポイントを、割り付けから癌に起因する初回骨関連イベント(骨折、骨への放射線照射、骨手術、脊髄圧迫)の発生までの期間に設定し、デノスマブの非劣性の検証を試みた。

 両群を比較したところ、デノスマブ群とゾレドロン酸群の間に有意差は認められず、デノスマブの非劣性が示された(P<0.0007)。デノスマブ群の方が初回イベントまでの期間は長かったが、優越性を示すことはできなかった(P=0.06)。

 有害事象と重症有害事象の発生率は、これまでに行われたこれら2剤に関する試験で報告されたものと同様だった。感染性有害事象の発生率、全生存期間、無増悪期間に差はなかった。

 また、ゾレドロン酸で発生する可能性のある有害事象として知られる顎骨壊死の発生率は低く、両群間で差はなかった(ゾレドロン酸群11人、デノスマブ群10人に発生)。

 試験結果の詳細は、年内に学会発表される見込み。同社によると、前立腺癌患者を対象に初回骨関連イベント発生までの時間を評価する試験も現在進行中で、2010年には結果が明らかになるという。

 デノスマブは完全ヒト抗RANKL抗体製剤。RANKリガンドは破骨細胞の制御に必須で、デノスマブによりこのリガンドを阻害すると、破骨細胞の活性が抑制される。日本では第一三共が、進行乳癌患者の骨転移にデノスマブを用いるフェーズ3試験を行っている。