エーザイは、7月27日、同社のスイス子会社であるEisai Pharma社が微小管の伸長を阻害する抗癌剤 E7389(一般名:eribulin mesylate)について、211試験(フェーズ2試験)などの試験結果に基づいて、局所進行・転移性乳癌を対象にスイスで承認申請を行ったと発表した。エーザイが創生した抗癌剤として、初めての申請となった。

 E7389はクロイソカイメンから単離された天然由来化合物ハリコンドリンBの合成誘導体で、細胞分裂を含む様々な細胞内プロセスに関与する微小管の伸長を阻害することで細胞周期を停止させる。現在、乳癌を対象とした臨床試験が、欧米でフェーズ3、日本でフェーズ2の段階にあり、2009年度中に日本、米国、欧州での同時申請を目指している。

 今回の申請に利用した211試験は、アントラサイクリン、タキサン、およびカペシタビンを含む前治療歴を有する局所進行・転移性乳癌を対象として実施した試験。独立した機関による評価で、E7389の投与を受けた291人の奏効率は9.3%で、すべて部分奏効(PR)だった。完全奏効(CR)はなかった。安定状態(SD)は45.7%の患者で見られ、臨床的有用性(CR+PR+6カ月以上のSD)は17.2%だった。治験責任医師による評価では奏効率は14.1%で、2例でCRが認められた。

 安全性について、高い頻度で報告されたグレード3またはグレード4の有害事象は、好中球減少症(54%)、白血球減少症(14%)、および脱力感/疲労感(10%、グレード4は認めず)、発熱性好中球減少症(5.5%)だった。末梢神経障害については、グレード3が5.5%で、グレード4は認めなかった。