米ImClone Systems社と米Bristol-Myers Squibb社は7月20日、転移性結腸直腸癌の治療薬であるセツキシマブ(商品名:ERBITUX)の添付文書へのKRAS遺伝子に関する記載追加について、米国食品医薬品局(FDA)が承認したと発表した。改訂版には、臨床試験のサブ解析でKRAS遺伝子のコドン12もしくは13領域に変異がある患者ではセツキシマブの治療効果が見られず、それらの患者への使用は推奨されないとの記載が盛り込まれた。

 セツキシマブは抗上皮成長因子受容体(EGFR)抗体製剤で、米国ではEGFR陽性の転移性結腸直腸癌に対し、イリノテカン抵抗性の患者ではイリノテカンとの併用療法として、またイリノテカン不耐の患者では単独療法として承認されている。

 米国臨床腫瘍学会(ASCO)と米国NCCN(National Comprehensive Cancer Network)は、ガイドラインの中で、転移性結腸直腸癌患者に対し、抗EGFR抗体製剤による治療を行う前に、KRAS遺伝子変異の検査を実施することを推奨していた。KRAS遺伝子変異は転移性結腸直腸癌患者の約40%に認められるが、約60%は変異のない野性型でセツキシマブの効果が期待できる。

 日本では2008年7月にEGFR陽性の切除不能な進行・再発の結腸直腸癌を適応にセツキシマブは承認された。また日本臨床腫瘍学会では今年1月、「大腸がん患者におけるKRAS遺伝子変異の測定に関するガイダンス」を作成している。