米Eli Lilly社は7月10日、局所進行性または転移性の非小細胞肺癌(NSCLC)の維持療法として、ペメトレキセド(商品名:アリムタ)が欧州委員会から承認を受けたと発表した。この治療の対象となるのは、NSCLCの非扁平上皮癌で、白金系抗癌剤を含む化学療法の施行後早期に進行を認めない患者。今回の承認は、維持療法の設定で投与したペメトレキセドによりNSCLCで非扁平上皮癌患者の全生存期間が改善されたデータに基づく。

 葉酸代謝拮抗剤ペメトレキセドは、進行性のNSCLCの非扁平上皮癌に対するファーストライン治療として白金系抗癌剤との併用で承認されており、再発性のNSCLCの非扁平上皮癌に対してもセカンドライン治療として単剤で承認されている。

 これまで、ファーストライン治療で奏効した患者に対しては、再発するまで経過を観察し、再発後にセカンドライン治療を行っていた。今回の維持療法での承認によって、癌が進行するまで治療を休止するのではなく、ファーストライン治療で奏効した患者に対し、直ちに維持療法のレジメンで治療を行えるようになる。

 今回の承認につながった臨床試験の結果は、5月31日に米国臨床腫瘍学会(ASCO 2009)で発表された。白金系抗癌剤を含む導入化学療法を4サイクル施行した後、進行を認めないステージIIIBまたはIVのNSCLC患者663人を対象として、ペメトレキセド(500mg/m2を1サイクル21日の1日目に投与)の投与と対症療法を行った群と、プラセボの投与と対症療法を行った群で全生存期間を比較した結果、全生存期間は有意差をもってペメトレキセド投与群で上回った。

 今回の維持療法としてのペメトレキセドの承認は、欧州では4回目となる。5月29日に発表された欧州医薬品審査庁(EMEA)の下部組織である医薬品委員会(CHMP)による最初の肯定的な意見と、米食品医薬品局(FDA)による最近の承認に続くもの。