米Eli Lilly社は7月6日、葉酸代謝拮抗剤ペメトレキセド(商品名:アリムタ)が米食品医薬品局(FDA)から局所進行性または転移性の非小細胞肺癌(NSCLC)の維持療法としての承認を受けたと発表した。これが4回目の承認となる。

 対象は、非扁平上皮癌で白金系抗癌剤を含むファーストラインの化学療法を4サイクル行った後、癌が進行していない患者。NSCLCの扁平上皮癌の患者は適応とならない。米国では肺癌の中でNSCLCが最も多く、毎年18万人が新たに診断されている。

 維持療法とは、初回の化学療法を行った後で、新たに腫瘍が増殖する前に行われる治療。病理学者はルーチンに癌を組織学的に判断するが、良好な転帰の可能性を求めるテーラーメード医療にその情報を用いることも新しい。

 今年の米国臨床腫瘍学会(ASCO 2009)では、米Pennsylvania State Cancer InstituteのChandra Belani氏が、ペメトレキセドの国際的な多施設二重盲検のフェーズ3試験の結果を発表した。

 対象としたのは、白金系抗癌剤を含む導入化学療法を4サイクル施行した後、進行を認めないステージIIIBまたはIVのNSCLC患者663人。

 ペメトレキセド投与と対症療法を行った群と、プラセボ投与と対症療法を行った群で、有効性と全生存期間を比較した。21日を1サイクルとして、ペメトレキセドは500mg/m2を1日目に投与した。またペメトレキセドの副作用である骨髄毒性を回避するため、患者にはビタミンB12、葉酸、デキサメタゾンも投与した。

 結果として、全生存期間(OS)は有意差をもってペメトレキセド投与群がプラセボ投与群を上回り、無増悪生存期間(PFS)と奏効率もペメトレキセド投与群で改善した。このような結果は非扁平上皮癌の患者において認められた。

 ペメトレキセドは2004年に悪性中皮腫の治療としてシスプラチンとの併用療法で最初に承認され、次いで局所進行性または転移性のNSCLCに対するセカンドライン治療として単剤で承認された。2008年には、局所進行性または転移性のNSCLCの非扁平上皮癌に対するファーストライン治療として、シスプラチンとの併用療法で承認されている。