中外製薬は6月30日、遺伝子組換えヒトエリスロポエチン製剤エポエチンβの、癌化学療法施行に伴う貧血を対象としたフェーズ3試験で主要評価項目を達成したと発表した。

 癌化学療法を行うと、骨髄抑制などの影響で貧血を起こすことがある。ところが国内での治療選択肢は赤血球輸血しかないのが現状という。中外製薬は適応拡大申請を2009年中に実施する予定。なお、エリスロポエチン製剤としては、協和発酵キリンの長時間作用型製剤が、癌性貧血を対象に既に2008年11月に申請している。

 フェーズ3試験は、癌化学療法で貧血を起こした患者を対象に無作為化二重盲検試験で行われ、患者にはエポエチンβ3万6000IUかプラセボが週1回、12週間投与された。主要評価項目は、理論輸血率(投与開始4週後以降に赤血球輸血を施行またはヘモグロビン濃度が8.0g/dL未満となる割合)だった。

 試験の結果、エポエチンβ投与患者で、理論輸血率がプラセボを投与した患者よりも有意に低下した。主な副作用は、高血圧、便秘、下痢だった。