ノバルティスは6月24日、mTOR阻害剤のエベロリムス(商品名:Afinitor)単剤療法とエベロリムスに酢酸オクトレオチド(商品名:サンドスタチンLAR)を加えた併用療法が、膵臓の神経内分泌腫瘍の成長を抑制する可能性があるとする新たなデータを発表した。最終分析では、併用療法を受けた患者の84%、エベロリムス単剤療法を受けた60%で腫瘍サイズの減少がみられた。

 多施設間オープンラベルで行われたRADIANT-1試験(RAD001 In Advanced Neuroendocrine Tumors)は、細胞毒性を有する化学療法に抵抗性のある膵臓の神経内分泌腫瘍患者160人を対象にしたエベロリムスのフェーズ2試験。
 
 試験は、前治療において酢酸オクトレオチド非投与でエベロリムス単剤を毎日投与する115人(単剤療法群)と、酢酸オクトレオチドを少なくとも3カ月間継続的に投与し、今回の試験の登録後にエベロリムスを追加して毎日投与する45人(併用療法群)に振り分けられた。併用療法群の患者は、前治療で酢酸オクトレオチド投与中に病状の進行があったことが条件とされた。

 試験の結果、単剤療法群の客観的奏効率(ORR)は9.6%(95%信頼区間:4.9-16.5)で、安定状態(SD)は67.8%に当たる78人の患者にみられ、13.9%に当たる16人で病状が進行した。また、単剤療法群における無増悪生存期間(PFS)の中央値は9.7カ月(95%信頼区間:8.3-13.3)で、全生存期間は24.9カ月(95%信頼区間:20.2-27.1)に到達した。単剤療法群で最もみられた有害事象は、口内炎、発疹、下痢、倦怠感など。

 一方、併用療法群において、ORRは4.4%(95%信頼区間:0.5-15.1)で、SDは80%に当たる36人の患者にみられた。また、併用療法におけるPFSの中央値は16.7カ月(95%信頼区間:11.1-NA)で、分析時点では全生存期間の中央値には到達しなかったが、24カ月時点の生存率は54.7%(95%信頼区間:21.7-87.8)だった。併用療法群で最もみられた有害事象は、単剤療法群と変わりなかった。

 これらの結果は6月24日から27日にスペイン・バルセロナで開催された第11回 世界消化器癌会議(World Congress on Gastrointestinal Caner)でも発表された。