ダサチニブ100mgの1日1回投与はイマチニブに耐性、反応が不十分、不耐容の慢性期慢性骨髄性白血病(CML-CP)患者に対し、他の用量よりも良好な長期のベネフィット-リスクプロファイルを提供できることが36カ月の長期フォローアップの結果から明らかになった。5月29日から6月2日に米国オーランドで開催された第45回米国臨床腫瘍学会(ASCO2009)のOral Presentationで、米国Dana-Farber Cancer InstituteのR. M. Stone氏が報告した。

 CML-CPに対するダサチニブの推奨用量のレジメンは、用量最適化第III相試験のCA180-034の結果に基づき、現在100mg 1日1回投与となっている。

 また最近のデータでは、セカンドラインのチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)治療の12カ月の時点における細胞遺伝学的な奏効が長期生存を予測することが示唆されている。

 Stone氏らは、CML-CP患者におけるダサチニブ100mg 1日1回投与の長期有効性と安全性の評価、ならびに12カ月の時点での細胞遺伝学的および分子遺伝学的な奏効の予測値の評価を目的として、CA180-034試験の長期フォローアップの結果を解析した。

 2005年7月〜2006年3月に実施された同試験では、イマチニブに耐性、反応が不十分、不耐容の患者662人を次の4つの治療アームに無作為に割り付けた。ダサチニブ100mg1日1回投与に165人、50mgの1日2回(BID)投与に167人、140mg1日1回に163人、70mgBIDに167人。フォローアップは最低36カ月行うこととした。

 最終評価時(24〜30カ月)の奏効率をみると、血液学的完全寛解(CHR)、細胞遺伝学的大寛解(MCyR)、細胞遺伝学的完全寛解(CCyR)、分子遺伝学的寛解(MMR)は、100mg 1日1回投与群ではそれぞれ92%、63%、50%、39%であった。70mg BID群ではそれぞれ88%、61%、53%、40%、140mg の1日1回投与群では87%、63%、50%、40%、50mg BID群では92%、61%、49%、40%であった。

 ダサチニブ100mg 1日1回投与のCCyR率は6カ月で39%、12カ月で45%、24カ月で50%であった。そのうちイマチニブ不耐容の41人では6カ月で54%、24カ月で66%、イマチニブに耐性または反応が不十分の123人ではそれぞれ34%と45%であった。

 36カ月の時点の無増悪生存期間(PFS)は、100mg 1日1回投与群73%、70mg BID群67%、140mg 1日1回投与群60%、50mg BID群72%であった。全生存率(OS)はそれぞれ87%、80%、84%、84%であった。

 イマチニブに耐性または反応が不十分の患者について、ベースラインのBCR-ABL突然変異の有無で36カ月の時点のPFSをみると、100mg1日1回投与群では、ベースラインで突然変異がなかった66人で74%、何らかの突然変異があった46人で66%で、大きな差はなかった。

 12カ月の時点でのダサチニブ100mg 1日1回投与の奏効が、36カ月の時点のPFSを予測する結果も示された。12カ月の時点でMMRまたはCCyRを達成するとPFSは92〜93%となり、PCyRを達成するとPFSは77%、CyRがない場合などのPFSは63%となった。

 さらにダサチニブ100mg 1日1回投与の忍容性は良好で、24〜36カ月はグレード3以上の副作用はほとんど発生しなかった。