前治療に失敗した進行性の非小細胞肺癌患者において、PF-00299804(PF299)を投与することで、腺癌、非腺癌ともに臨床的有効性が得られたことが示された。5月29日から開催された第45回米国臨床腫瘍学会・年次集会(ASCO2009)でDana-Faber Cancer InstituteのPasi A. Janne氏が報告した。

 化学療法とエルロチニブによる治療後の非小細胞肺癌(NSCLC)患者においては限られた選択肢しかないのが現状だ。

 同フェーズ2試験では、前治療で少なくとも1つ以上の化学療法とエルロチニブによるレジメンで失敗した非小細胞肺癌患者に対してHER-1、HER-2、HER-4の小分子阻害剤であるPF-00299804を経口投与し、その有効性と安全性を評価した。

 同試験は多施設オープンラベルの非無作為化フェーズ3試験。非小細胞肺癌でKRAS野生型(WT)の患者53人(腺癌47人、非腺癌6人)が登録されたが、腺癌は49人、非腺癌は25人に達するまで登録を行う予定としており試験は現在も継続中だ。

 治療の1サイクルは21日とした。腺癌患者をA群、非腺癌患者をB群としてPF-00299804単剤を1日45mg連日投与した。

 試験の評価項目は、客観的奏効率、奏効の持続時間、無増悪生存期間などの他、HER2EGFRの血清レベルの評価も含まれた。患者の年齢中央値は、腺癌患者が61歳で非腺癌患者が71歳。全体の49.1%が喫煙者または過去に喫煙の経験がある患者だった。エルロチニブによる前治療の中央値は11.6カ月で患者の68%はエルロチニブの中止から3カ月以内にPF-00299804の投薬を開始している。

 試験の結果、有効性について評価可能だったのは43人。腺癌、非腺癌による差はみられなかった。また、評価が得られたなかの7.0%にあたる3人が部分奏効(PR)に達し、60.5%にあたる26人が6週間以上の安定状態(SD)が持続した。PRまたは6カ月以上のSDという臨床的有効性が認められたのは7人だった。7人のうちEGFRのエクソン19に変異があるのが3人、野生型が2人、2人は評価不能だった。

 治療に関する主な有害事象は、グレード1/2のものがほとんどだった。多く見られた副作用は、皮膚症状と下痢でそれぞれ84.9%と81.1%の患者にみられた。5人の患者が副作用で投薬を中止した。

 同試験を発表したJanne氏は、さらなるサブセット解析を行うことで、より多くの患者の治療の可能性を広げることができるとPF299に対する期待を述べた。