レナリドミドボルテゾミブドキソルビシン内包PEG化リポソーム製剤と、デキサメタゾンの4剤を、新規に診断された多発性骨髄腫(MM)に適用したMMRC試験のフェーズ1部分で得られた好結果が、5月29日〜6月2日に米国オーランドで開催された第45回米国臨床腫瘍学会(ASCO)で報告された。

 診断後、最初に受けた治療に好ましい反応を示したMM患者の無象悪生存期間は長いことが示されている。VDD(ボルテゾミブ+ドキソルビシン+デキサメタゾン)レジメンが適用された試験では、VGPR(非常に良い部分寛解:血清Mたんぱく質が90%以上減少)以上の反応を示した患者の無増悪生存期間は良好と報告されている。

 米Michigan大学のAndrzej J. Jakubowiak氏らは、治療歴のないMM患者に高い有効性を示すと報告されているVDDとRVD(レナリドミド+ボルテゾミブ+デキサメタゾン)を組み合わせれば奏効率はさらに向上すると考えた。前臨床結果は、4剤併用(RVDD)が、そこに含まれる2剤または3剤を併用した場合より有効を示唆した。

 そこで、新規診断MM患者を対象に、RVDDの最大耐用量(MTD)の決定と,VGPR達成率の評価を目的とするフェーズ1/2試験を開始した。

 フェーズ1用量漸増試験には4とおりの組み合わせの用量が用いられた。レナリドミドは15mg、20mg、25mgのいずれかを1日目から14日目に投与。ボルテゾミブは1.3mg/m2を1日目、4日目、8日目、11日目に投与。デキサメタゾンの用量は1-4サイクルには20mg、5-8サイクルには10mgとし、ボルデゾミブ投与日と翌日に2日連続で投与。ドキソルビシンは20mg/m2または30mg/m2を4日目に投与。

 21日間を1サイクルとする治療を最高8回繰り返すことになっている。さらに、部分奏効を超える反応を示した患者には、4サイクルの治療を終えた後に自己幹細胞移植を行い、それ以外の患者には21日間の維持療法(レナリドミド、ボルテゾミブ、デキサメタゾンを用いる)を毒性が見られるまで、または病気の進行が認められるまで継続する予定だ。

 これまでに40人の患者(年齢の中央値は59歳、65%が男性)が中央値4.5サイクルの治療を受けた。

 4人がレベル1(レナリドミド15mg/ドキソルビシン20mg)、10人がレベル2(レナリドミド20mg/ドキソルビシン20mg)、19人がレベル3(レナリドミド25mg/ドキソルビシン20mg)、7人がレベル4(レナリドミド25mg/ドキソルビシン30mg)の投与を受けた。

 用量制限毒性(DLT:グレード3以上の有害事象)は、レベル1の患者には見られなかった。レベル2では2人、レベル3では3人にDLTが見られた。レベル4が適用された患者にはDLTは見られてない。

 3サイクル以上の治療を受けた37人の患者を対象に予備的ではあるが奏効率を求めたところ、部分寛解(PR)またはそれ以上の反応が97%に見られた。VGPR以上の反応が62%に認められ、うち22%が完全寛解/ほぼ完全寛解(CR/nCR)と判定された。

 なお、すべての患者に幹細胞の動員が認められ、10人の患者が1回以上の幹細胞移植を受けた。

 中央値6.9カ月の追跡で、生存期間に関する結果は明らかになっていない。 また、最大耐用量(MTD)は同定できなかった。

 以上のように、RVDDは新規診断患者に対する好ましい忍容性と奏効率を示した。Jakubowiak氏らは現在、レベル4の用量を用いるフェーズ2の患者登録を進めている。