切除不能な進行性肝細胞癌患者を対象に行われたソラフェニブUFT(tegafur:uracil=4:1)による併用療法で、奏効率がソラフェニブ単剤よりも高まる可能性が明らかとなった。5月29日から6月2日までオーランドで開催された第45回米国臨床腫瘍学会・年次集会(ASCO2009)で、台湾National Taiwan University HospitalのYing-Chun Shen氏によって発表された。

 ソラフェニブは、進行性の肝細胞癌に対して生存期間を延長することが証明されている唯一の薬剤だが、客観的奏効率は過去に行われた2つのフェーズ3臨床試研究の結果から2%から3%と低いことが報告されている。そこで、Shen氏らはソラフェニブと化学療法との併用療法によってさらに有効性を高めることができるのではないかとフェーズ2試験を行ったところ、有意に改善されたことが示された。

 同フェーズ2試験は2007年4月から2008年4月までの1年間に53人が登録された。患者は男性47人で女性が6人、年齢の中央値は57歳で、HBsAg陽性の患者が38人、抗HCV陽性者が13人、そして両方共に陽性の患者が4人だった。

 試験では、ソラフェニブ400mgとUFT125mg/m2(tegafurベース)を病状の進行あるいは毒性の許容範囲まで経口投与した。UFTの投与量は標準より低く設定されたが、ソラフェニブは標準量が投与された。腫瘍の評価は毎8週ごとにRECIST基準によって行われた。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)とされた。

 無増悪生存期間の中央値は3.7か月(0.3-18.9か月)で、6カ月のPFS率は32.1%と高かった。全生存期間(OS)は7.4カ月(0.5-21.7か月)で6カ月のOS率は56.6%。また、抗腫瘍効果に関しては、完全奏効(CR)は得られなかったものの、部分奏効(PR)が4人(8%)にみられ、奏効率は8%で、従来報告されている2%から3%と比較して改善した。その他、安定状態(SD)は26人(49%)、増悪(PD)は22人(42%)だった。

 有害事象は、ソラフェニブ単剤時と比較して類似した傾向にあったが、特に手足皮膚症状が全グレードで53%(28人)、グレード3では9%(5人)にみられソラフェニブ単独時より高い結果だった。また、倦怠感は全グレードで51%(27人)、グレード3では15%(8人)にみられた。

 発表を行ったShen氏は、今回のソラフェニブとUFTとの併用療法でPRが8%と高い結果を得られた点に高い関心を示しており、ソラフェニブ併用療法に期待を寄せているとコメントした。