化学療法の投与によって起こる吐き気が、ジンジャーサプリメントを同時に摂ると軽減することが大規模臨床試験の結果、明らかになった。結果の詳細については、5月29日から始まる米国臨床腫瘍学会ASCO)のOral Presentationで発表される。

 治療で化学療法を受ける癌患者の70%が吐き気や嘔吐を経験する。同研究の筆頭執筆者でUniversity of Rochester and the study(NY)の皮膚科・放射線腫瘍学助教授のJulie Ryan氏は、制吐剤と同時に化学療法を受ける前にジンジャーサプリメントを併用すると、化学療法による吐き気や嘔吐を軽減することが今回の研究から明らかになったと、ASCOの開催に先駆けて行われたPresscastで報告した。

 同研究で対象となったのは、治療で化学療法投与後に吐き気を経験したことのある癌患者644人。女性が90%で、年齢の中央値は53歳。主な癌種類は、乳癌が66%、消化管癌6.5%、肺癌6.1%だった。

 試験はプラセボ対照無作為化二重盲検試験で、「プラセボ群」「ジンジャー0.5g」「ジンジャー1.0g」「ジンジャー1.5g」を投与する4つの群に無作為に割り付けられた。そして、それぞれ6日間投与する群と最初の化学療法サイクルを受ける3日前に投与する群とに分けられた。全ての患者は制吐剤である5-HT3 レセプターアンタゴニストが投与された。

 評価は治療サイクルの最初の4日間で行われ、rating scaleで吐き気の状態を観察した。

 試験の結果、ジンジャーを投与した全ての群において、吐き気は有意に軽減した(p=0.003)。また、最も有意に吐き気の軽減効果が現れたのは、ジンジャー群の中でも0.5gと1.0gを投与した群だった。

 Julie Ryan氏は、全てのサプリメントと同様に、ジンジャーサプリメントを投与する時は、主治医に相談する必要性も指摘している。