バイエル薬品が申請していたマルチキナーゼ阻害型抗癌剤ソラフェニブ(商品名:ネクサバール)の切除不能肝細胞癌への適応拡大が5月20日に承認された。世界で初めて肝細胞癌に対して生存期間の延長を示した全身治療薬の使用が、日本でも可能となる。

 欧米で行われた大規模フェーズ3試験SHARP試験の結果は、2007年6月に開催された米国臨床腫瘍学会ASCO)で発表されている。ソラフェニブが、進行肝細胞癌患者の生存期間を、プラセボを投与した場合に比べて44%延長させることが明らかになった試験で、多くの注目を集めた。

 わが国で行なわれたフェーズ1臨床試験でも、安全性、有効性ともに海外とほぼ同等の結果が得られたことが、2006年秋に開催されたEORTC-NCI-AACR Symposiumで発表されている。わが国での申請は、SHARP試験の結果と国内フェーズ1試験の結果を基に行われていた。