子宮頚部上皮内腫瘍CIN)で治療を受けた経験のある女性では、CIN再発または浸潤性子宮頸癌のリスクが上昇することを明らかになった。再発または子宮頸癌のリスクの大きさは、最初に見つかったCINのグレードと適用された治療のタイプ、そして患者の年齢と関係していた。米California大学Davis校Center for Healthcare Policy and ResearchのJoy Melnikow氏らが実施した集団ベースの大規模な後ろ向き研究の結果で、国立癌研究所(NCI)ジャーナルに2009年5月12日付けで報告された。

 研究者たちは、NCIから資金を得、British Columbia Cancer Agencyの細胞診データベースを利用してこの研究を行った。

 分析の対象となったのは、1986年1月1日から2000年12月31日までの期間に、CINグレード1〜3と診断され、治療を受けた3万7142人の女性(CINコホート)。治療には、早期患者に対する経過観察のほか、冷凍療法、ループ式電気外科円錐切除法、円錐切除術、レーザー蒸散術、レーザー切除術が適用されていた。

 対照群は、CIN歴がなく、細胞診で異常が見つからなかった7万1213人とし、これらの女性を2004年まで追跡した。

 研究者たちは、追跡期間中にグレード2または3のCINまたは浸潤性子宮頸癌と診断されるリスクは、40歳を超えた女性、過去にグレード3のCINで治療を受けている女性、凍結療法が適用された女性で高いことを明らかにした。治療法の中で再発リスクが最も低かったのは、円錐切除術だった。

 CINコホートのその後のCIN2/3の累積罹患率は、治療後6年間が高く、当初、CIN3と診断された女性群で14.0%(95%信頼区間13.84-14.15)、CIN2と診断された女性では9.3%(9.09-9.42)、CIN1グループでは5.6%(4.91-5.21)だった。6年を過ぎると年間罹患率は1%未満に低下した。

 再発リスクが最も高い年齢層である40-49歳のグループの6年間の調整罹患率は、当初の診断がCIN1でループ式電気外科円錐切除法が適用されたグループが最も低く2.6%(1.9-3.4)、CIN3で冷凍療法を受けたグループが最も高く34.0%(30.9-37.1)となった。

 次に、侵襲性子宮頸癌の罹患率は、CINコホートでは10万人当たり37(30.6-42.5)、対照群では10万人当たり6(4.3-7.7)だった。

 得られた結果は、CINに対する適切な治療法の選択と、再発または子宮頸癌を早期発見するための追跡検査の間隔をどう設定するかを示すガイドライン作製の参考になりそうだ。