手術不能の進行性胆道癌に対し、ゲムシタビンシスプラチンの併用はゲムシタビン単独に比べて、無増悪生存期間全生存期間を延長させ、進行リスクを30%、死亡リスクを32%低下させることが、英国National Cancer Research Network (NCRN)による多施設共同無作為化フェーズ3試験「UK ABC-02」で明らかになった。試験結果の詳細は、5月末に開催される米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表される。

 胆道癌は発生部位によって、胆管癌、胆嚢癌、十二指腸乳頭部癌に分けられる。日本では胆道癌による死亡は全癌死の約5%を占め、世界的にも死亡率は高いといわれている。胆道癌の治療は外科療法が中心だが、手術不能の進行性胆道癌に対しては効果的な治療はなかった。

 86人の患者を対象とした無作為化フェーズ2試験「ABC-01」で、進行性胆道癌に対するゲムシタビンとシスプラチンの併用は、ゲムシタビン単独に比べて無増悪生存期間を改善することが確認されていた。

 今回のフェーズ3試験では、フェーズ2試験の86人の患者に加え、新たに手術不能の進行性胆道癌(胆嚢癌と胆管癌)患者324人を無作為に2群に分け、ゲムシタビンとシスプラチン併用群とゲムシタビン単独群として比較した。

 その結果、無増悪生存期間が併用群(206人)で8.5カ月、それに対して、ゲムシタビン単独群(204人)では6.5カ月と、併用療法群で2カ月延長し、ハザード比は0.70だった。また生存期間は併用群では11.7カ月だったが、単独群では8.2カ月で、ハザード比が0.68であった。

 ゲムシタビンとシスプラチンの併用で忍容性は認められたが、好中球減少は併用群で22.6%、単独群では17.9%と、併用群のほうが多く見られた。

 「これらの結果に基づいて、進行性胆道癌に対し、初めてスタンダードを確立できる。ゲムシタビンにシスプラチンを追加する治療は、稀でしかも治療が難しい胆道癌において、進行を遅らせ、生存期間を延長させた」と、フェーズ3試験を実施した英国University of ManchesterのJuan Valle氏は述べている。