メタボリックシンドロームを有する、B型肝炎由来でもC型肝炎由来でもない肝癌(非B非C肝癌)患者は、再発を来しやすいことが明らかになった。東京大学消化器内科の大木隆正氏が、第95回日本消化器病学会総会で報告した。

 対象は、1999年1月から2006年12月までにラジオ波焼灼療法で根治的治療を行った初発非B非C肝癌患者89人(男性68人、女性21人)で、メタボリックシンドロームのある患者25人(男性15人、女性10人)、ない患者64人(男性53人、女性11人)の2群に分けて累積再発率や生存率などを比較した。

 メタボリックシンドロームの定義は、世界糖尿病連盟(IDF)の基準を用い、腹囲男性90cm、女性80cm以上を必須とし、かつ(1)血圧130/85mmHg以上、(2)中性脂肪150mg/dL以上、(3)HDLコレステロール男性40mg/dL、女性50mg/dL未満、(4)血糖値100mg/dL以上――のうち2項目以上が該当する場合とした。

 その結果、累積再発率はメタボリックシンドロームのある患者群で1年19.6%、2年66.0%に対し、メタボリックシンドロームのない患者群では1年14.7%、2年39.1%と、有意に低かった(p=0.003)。生存率については、両群に有意差はみられなかった。

 大木氏は、「患者背景を比較すると、メタボリックシンドロームのある患者群に男性が少なく、糖尿病が多いなどの差があったものの、多変量解析を行った結果、メタボリックシンドロームの有無はハザード比3.13(95%信頼区間:1.36-7.25)で、危険因子として重要と考えられた」と話した。