経口γ-セクレターゼ阻害剤MK-0752が、新しい抗癌剤になる可能性が明らかとなった。進行固形癌を対象にしたフェーズ1臨床試験の結果、明らかとなった。成果は4月18日から22日にデンバーで開催された米国癌研究会議AACR)で米Wayne State UniversityPatricia M.LoRusso氏によって発表された。

 Notchシグナルは細胞の運命、分化に重要な役割を果たしている。そして異常なNotchシグナルが癌に関連していると考えられている。γ-セクレターゼの活性はNotchシグナルに不可欠だとされている。MK-0752は高度にかつ選択的にγ-セクレターゼを阻害する。

 フェーズ1臨床試験は、3種類のスケジュールで行われた。1種類目は連日投与するもので7人で用量増多試験が行われ、最大耐用量は450mgとされた。そして人数を14人にして拡大試験を行ったところ6人で用量制限毒性が出現し、450mgの連日投与は用量制限毒性を超えているとされ、300mgが最大耐用量とされた。2種類目のスケジュールは17人が参加して行われ、1週間を1サイクルとして3日間投薬して4日間休薬するもので、用量制限毒性は450mgで、フェーズ2の推奨用量は350mgとされた。3種類目のスケジュールは、1週間を1サイクルとして1日目に投与を行い6日休薬するもので、35人の患者が参加して進行中で、600mg、900mg、1200mg、1500mg、1800mgまで増量されており、1500mgで1人、用量制限毒性が出たが、現在1800mg投与の試験を進めている。

 抗腫瘍効果は、全部で評価可能73人のうち、数多くの治療を受けてきた退形成性混合乏突起星細胞腫の1人(週1回1800mgを投与した患者)に部分奏効(PR)が確認された。また1人の膠芽細胞腫患者と直腸腺癌患者で安定状態(SD)が認められた。