米Peregrine Pharmaceuticals社は4月20日、局所進行性または転移性の非小細胞肺癌患者に対し、抗ホスファチジルセリン抗体製剤bavituximabをカルボプラチン/パクリタキセルと併用し、有効性を評価するフェーズ2試験で、引き続き、好結果が得られていると発表した。

 インドで行われているこの試験は、最初のコホート21人において、あらかじめ設定した基準値を超える奏効率が認められれば、さらに患者登録を進めて試験規模を拡大できる設計になっていた。

 先に同社は、4サイクルの治療を受けた段階の結果を報告したが、その時点で試験拡大に必要な人数を超える患者に客観的な腫瘍の縮小が見られており、すでに28人(登録患者は計49人になる)の追加登録が始まっている。登録は2009年半ばに終了する予定だ。

 今回報告されたのは、最初の登録患者21人が最大で6サイクルの治療を完了した段階のデータだ。

 オープンラベルの多施設フェーズ2試験の主要評価指標は、RECIST基準(固形癌に対する治療の効果判定基準)に基づく全奏効率に設定されていた。

 治療歴のない局所進行性または転移性の非小細胞肺癌患者21人のうち、17人について評価が可能だった。うち11人が、予定された治療が完了する前に客観的奏効を示した。11人中8人は、奏効に相当する腫瘍の縮小が画像診断で最初に認められてから少なくとも4週以上経過した時点で再度行われた画像診断でも、増悪(進行)を示さなかった。

 同社によると、これまでに得られたデータは、すでに報告されている標準治療の結果に優るとも劣らないレベルだという。

 登録された患者が望めば、予定された6サイクルの治療終了後、bavituximabの単剤投与を受けることができる。継続は、病気の進行が見られるまで、または有害事象が受け入れ難いレベルになるまで可能だ。

 この抗体が標的とするホスファチジルセリンは、正常細胞においては細胞内に存在する。しかし、腫瘍周辺の新生血管の内表面を覆う細胞では、細胞表面に露出している。したがってホスファチジルセリンは、癌治療の特異的な標的として有望だ。

 bavituximabは、細胞表面のホスファチジルセリンに結合し、血液中の免疫細胞に血管を攻撃するよう指示する。腫瘍に血液を供給する血管が破壊されれば、癌細胞は生存できない。癌を標的とするのでなく、周囲の新生血管を標的とするこのような治療は、様々な固形癌に広く適用できると期待される。

 同社はこの製品を他の化学療法剤とともに進行乳癌の治療に用いるフェーズ2試験を進めている。また、進行した固形癌にこれを単剤で用いるフェーズ1試験も行われている。