カナダOncolytics Biotech社は4月7日、進行癌患者に対する低線量放射線との併用療法でヒト・レオウイルスの特許製剤(商品名:REOLYSIN)の奏効率を評価する英国の第II相臨床試験(REO 008)の肯定的な結果を発表した。

 本試験は低線量分割照射で治療中の患者にREOLYSINを腫瘍内投与する、多施設、オープンラベル、単一群の第II相試験。5日間連続で20Gyの放射線を照射し、day2とday4に4Gyの分割照射と併用してREOLYSINを投与する。主要評価項目は前治療が行われた病変部の奏効率、副次的評価項目はウイルス複製、免疫応答、安全性の評価とした。本試験は、局所奏効および全身への奏効が示されたREOLYSINと放射線を併用する第Ia/Ib試験に続いて行われた。

 第II試験に登録した患者は黒色腫5人、結腸直腸癌4人、胃癌1人、膵臓癌1人など、進行癌で多くの前治療を受けた計16人。13人は化学療法を、5人は放射線療法を受けていた。

 奏効の評価が可能な14人中、13人は安定状態(SD)または前治療が行われた標的病変の改善を認めた。このうち部分奏効(PR)は肺癌や黒色腫、胃癌の4人に、完全奏効(CR)やPRには満たないが不変よりも奏効度が高いminor responseは甲状腺癌と卵巣癌の2人に認め、病勢コントロール率(SD+PR+CR)は前治療が行われた病変部で93%であった。忍容性も良好で、グレード1または2の毒性を認めたのみであった。

 同社の社長兼CEOのBrad Thompson氏は「前治療を受けている患者において、この病勢コントロール率は極めて高いものだ。本併用療法により、患者の多くで前治療が行われた病変部の著明な奏効または安定を認めた。今回の結果から、今後の臨床試験でも根治的放射線療法とREOLYSINの併用を続けていくことができると考える」と話している。