タカラバイオと京都府立医科大学消化器内科教授の吉川敏一氏、同准教授の古倉聡准氏らのグループは、消化器癌食道癌胃癌結腸癌直腸癌膵癌胆道癌肝細胞癌)および肺癌を対象として、癌細胞免疫療法の臨床研究を4月6日に開始した。リンパ球の拡大培養時にタカラバイオのレトロネクチンというたんぱく質を利用した臨床研究だ。

 タカラバイオによると、リンパ球の拡大培養時にレトロネクチンを用いると効率よくリンパ球を増やすことができるだけでなく、その増殖した細胞中には、未分化な細胞であるナイーブT細胞が多く含まれていることを既に確認しているという。ナイーブT細胞は、従来法で拡大培養したリンパ球と比べ、体内で持続的に働くことができるという特徴があるため、従来法と比べて、より高い治療効果が期待されるとしている。

 実施される臨床研究は、レトロネクチンを用いて拡大培養したリンパ球の反復投与の安全性を評価することを主要評価項目とし、副次的評価項目として腫瘍縮小効果を設定している。症例数は9人で、期間は1年間を予定。