スイスHoffmann-La Roche社は3月18日、HER2陽性胃癌患者に、標準的な化学療法抗HER2抗体トラスツズマブを併用投与すると生存期間を有意に延長できることが明らかになったと発表した。進行手術不能胃癌を対象にトラスツズマブのファーストラインとしての効果を検証することを目的に、アジアを含めた国際的なフェーズ3臨床試験であるToGA試験で明らかになったもの。試験結果の詳細は、5月末から6月初めに開催される米国臨床腫瘍学会ASCO)で発表される見通しだ。

 国立癌センター東病院の大津敦氏らの論文によると、胃癌の約22%でHER2が過剰発現している。

 ToGA試験では、手術不能局所進行再発または転移性胃癌患者約3800人のHER2発現を調べ、陽性だった594人を試験に登録した。
 登録された患者は、標準的な化学療法(カペシタビンもしくは静注5-FUとシスプラチンを3週間を1サイクルとして6サイクル)を受ける群と標準的な化学療法に加えて3週間置きにトラスツズマブを6mg/kg、病状が進行するまで投与される群に割り付けられた。
 試験の主要評価項目は、トラスツズマブ群の化学療法群に対する全生存期間の優越性。347イベントが発生したことによって当初から予定されていた中間解析が行われた。副次評価項目は、無増悪生存期間、奏効率、奏効期間、安全性、QOLだった。ToGA試験では新規または予想外の副作用は観察されなかったという。