膵内分泌腫瘍としても知られる進行性膵島細胞腫瘍の患者を対象とする第3相試験で、スニチニブ(商品名:スーテント)の明確なベネフィットが認められ、試験は早期中止となった。米ファイザー社が3月12日に発表した。

 外分泌系の膵腺癌と比べて膵島細胞腫瘍の発生は稀で、1年間の世界の発生率は100万人当たり5〜10人。膵島細胞腫瘍にはインスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマが含まれるが、現在の治療の選択肢は限られている。

 スニチニブは経口のマルチキナーゼ阻害剤で、すでに進行性腎細胞癌(RCC)とgastrointestinal stromal tumor(GIST)のセカンドラインの治療に承認され、治療が困難だったこの2種の癌について、治療の新たな展開を切り開く重要な役割を果たしている。今日までに、世界中で3万8000人以上の患者が臨床および臨床試験でスニチニブによる治療を受けている。

 膵島細胞腫瘍の患者を対象とする第3相試験は、2008年7月に「Journal of Clinical Oncology」誌に発表された早期第2相試験の結果に基づいて開始された。

 独立データモニタリング委員会(DMC)が試験中止を勧告したのは、膵島細胞腫瘍の患者において、プラセボと緩和維持療法を併用した群よりもスニチニブが無増悪生存期間を顕著に延長したことが示された後であった。

 ファイザー社は、臨床試験の責任医師および規制当局にDMCの勧告を通達した。本試験に参加した全ての患者には、スニチニブの内服を続行するか、あるいはプラセボからスニチニブに切り替える選択肢が用意される。本試験の完全なデータは解析に近く学会で発表される予定だ。