マルチキナーゼ阻害剤スニチニブを投与することで、手術不能腎細胞癌を手術で切除できた症例が報告された。スニチニブのネオアジュバントとしての効果を調べるフェーズ2試験の結果、示されたもの。成果は2月26日から28日に米国オーランドで開催された2009 Genitourinary Cancers SymposiumASCO GU)で米Cleveland Clinic Taussig Cancer CenterBrian I.Rini氏によって発表された。

 フェーズ2試験は、組織学的に腎細胞癌と診断された患者で遠隔転移の有無に関わらず原発巣が手術不能で未治療の患者18人を対象に行われた。患者は6週間を1サイクルとして50mgのスニチニブの投与を受けた。手術不能の理由は、巨大なリンパ節腫脹(6人)、主要な臓器への近接(5人)、静脈血栓症(4人)、腫瘍の大きさ(3人)だった。

 試験の結果、臨床的な効果が評価可能だった14人のうち、3人(21%)が手術可能となった。原発巣が縮小した患者は、10人(71%)で、原発巣が縮小した患者の縮小率中央値は15.0%(2.0-58.5)だった。縮小した大きさの中央値は、1.3cm(0.1-3.9cm)だった。評価可能だった明細胞癌患者(8人)に限定すると、原発巣の縮小率の中央値は20.6%(2-59)だった。

 半数の9人の患者がスニチニブ投与によるグレード3の副作用を経験した。血小板減少症が5件、倦怠感が3件、高血圧が2件、貧血が1件、喀血が1件、手足症候群が1件だった。1人の患者はグレード4の好中球減少症も経験した。ただし、予想外の手術による障害はなかったという。