ソラフェニブを投与して高血圧が出現しない患者は、ソラフェニブによる腎細胞癌の縮小効果が少ない可能性がわが国で行われたレトロスペクティブな解析の結果、明らかとなった。成果は2月26日から28日に米国オーランドで開催された2009 Genitourinary Cancers SymposiumASCO GU)で近畿大学泌尿器科の野澤昌弘氏によって発表された。

 研究グループは、進行腎細胞癌患者30人に1日2回400mgのソラフェニブを投与した。血圧は、2週間置きの通院時に測定するとともに毎日自宅で患者によって測定された。

 30人の患者のうち18人が抗腫瘍効果が測定可能で、そのうち部分奏効(PR)が1人(5.6%)、安定状態(SD)が15人(83.3%)で認められた。副作用と腫瘍縮小効果の関係を調べたところ、唯一相関性が認められた。標的部位の評価ができなかった1人を除き、高血圧を発現した11人中10人で腫瘍縮小が確認されたのに対して、高血圧を発現しなかった6人中腫瘍の縮小があったのは2人にとどまった(p=0.026)。

 野澤氏は、高血圧が実際に腫瘍縮小のバイオマーカーとなるかは、前向きのより大規模な試験が必要としている。