非筋層浸潤膀胱癌NMBIC)を再発、多発した患者で経尿道的腫瘍切除術TURBT)を受けた患者に、BCGコンノート株PMCJ-9、商品名;イムシスト)をメインテナンス療法として膀胱内に投与すると、メインテナンス療法を行わなかった場合に比べて、有意に再発が抑制されることが、わが国で行われたフェーズ3臨床試験の結果、明らかとなった。成果は2月26日から28日に米国オーランドで開催された2009 Genitourinary Cancers SymposiumASCO GU)で京都大学樋之津史郎氏によって発表された。

 フェーズ3臨床試験は、TURBT後にPMCJ-9をメインテナンス療法として膀胱内に投与した群(41人)、PMCJ-9を非メインテナンス療法として投与した群(42人)、エピルビシンを投与した群(32人)に分けて行われた。PMCJ-9メインテナンス群は術後毎週81mg/40mLのPMCJ-9を6週間投与し、さらに術後3カ月目、6カ月目、12カ月目、18カ月目に毎週81mg/40mLのPMCJ-9を3週間投与した。PMCJ-9非メインテナンス群は、術後毎週81mg/40mLのPMCJ-9を6週間膀胱内投与した。エピルビシン群は術後毎週40mg/40mLのエピルビシンを2週間膀胱内投与し、その後2週置きに7回投与した。

 その結果、観察期間中央値2年(733日)で、エピルビシン群は無再発生存期間中央値が1.3年(473.5日)だったのに対して、PMCJ-9メインテナンス群、PMCJ-9非メインテナンス群ともに、無再発生存期間は中央値に到達していなかった。また、PMCJ-9メインテナンス群、PMCJ-9非メインテナンス群をあわせた群の累積非再発率は75.3%だったのに対して、エピルビシン群は27.7%だった。さらにPMCJ-9メインテナンス群とPMCJ-9非メインテナンス群を比較すると、累積非再発率はPMCJ-9メインテナンス群が84.6%、PMCJ-9非メインテナンス群が65.4%とメインテナンス群の方が再発が抑えられていることが明らかとなった。なお、メインテナンス群では再発しても悪性度の高いものは見られなかった。

 一方、副作用は、頻回尿や肉眼的血尿などが非メインテナンス群よりもメインテナンス群に多くかつ重篤度も高く出現したが、一過性のものや対処可能なもので、PMCJ-9メインテナンス療法は耐えることができる方法だった。