前立腺癌に対する放射線療法で、標準的な照射方法よりも1照射当たりの照射量を多くして投与回数を少なくしても、標準的な照射方法を行った場合と同等の効果が得られ、副作用も差がない可能性が示された。これは、フェーズ3臨床試験の中間解析の結果、明らかとなったもの。成果は2月26日から28日に米国オーランドで開催された2009 Genitourinary Cancers SymposiumASCO GU)で米Miami大学Miller School of MedicineのAlan Pollack氏によって発表された。

 前立腺癌患者の標準的な放射線治療では、週に5日、最大で8週間通院しなければならず、患者にとっての負担が大きい。今回の結果は患者負担を軽減できる可能性を指摘したことになる。前立腺癌の放射線療法は他の癌種に比べて至適線量が低くて良いとされているが、線量を上げても良いことも示したことになる。

 臨床試験は触診による判定で、T1b期からT3c期の前立腺癌患者、PSA値が80ng/mL以下でかつグリーソンスコアが5以上の患者などを対象に行われた。

 152人の患者は標準的な強度変調放射線療法(7.5週間にわたって2.0Gyの照射を38回、計76Gy)を受け、151人の患者が照射回数の少ない療法(5.1週間にわたって2.7Gyの照射を26回、計70.2Gy)を受けた。両群で治療後のPSA値の上昇を指標とする生化学的な失敗率を評価した。

 その結果、フォローアップ期間中央値が39カ月で、両群に生化学的な再発、副作用について有意な差はなかった。生化学的な再発は標準的な強度変調放射線療法を受けた患者で21%、照射回数の低い療法を受けた患者で17%だった。副作用は重篤なものではなく、多いものは直腸出血、尿意切迫、尿意頻度の上昇だった。

 Alan Pollack氏は、結果について期待感を表しながら、より長期間のフォローアップが必要とし、最終解析は2011年に予定されていることを明らかにした。