米Nektar Therapeutics社はこのほど、NKTR-105フェーズ1臨床試験で、癌患者に対する初めての投与を開始したと発表した。同試験は、可能な治療法のすべてに失敗した難治性固形腫瘍の患者約30人を対象としており、NKTR-105の安全性薬物動態抗腫瘍活性を評価する。

 NKTR-105は、Nektar社のポリマー技術を基にドセタキセルペグ化した製剤で、ドセタキセルに比べて半減期が長く、腫瘍への曝露時間が長い。

 ドセタキセルは、幅広い用途の化学療法剤で、乳癌非小細胞肺癌前立腺癌胃癌頭頸部癌の計5つの癌に対する適応で、FDAの承認を得ている。しかし、半減期が短いため、有効性や安全性、忍用性の点で課題があった。

 START(South Texas Accelerated Research Therapeutics)の臨床研究部長で、NKTR-105の治験責任者でもあるAnthony Tolcher氏は、「ドセタキセルは多くの癌種に対する治療で重要な役割を果たしてきた。その薬物動態と半減期を改善したNKTR-105は極めて有望」とする。

 Nektar Therapeutics社は、2008年10月に開催されたEORTCのシンポジウムにおいて、複数の腫瘍モデルに対する前臨床研究で、NKTR-105がドセタキセルと比較して優れた抗腫瘍活性を示したことを明らかにした。特に、大腸癌、非小細胞肺癌において優れていたという。


※2月26日、記事を更改しました。