米EntreMed社は2月9日、オーロラA/血管新生キナーゼ阻害剤ENMD-2076に関するプログラムの最近の進展について、前臨床試験のデータだけでなく難治性固形腫瘍の患者における第1相試験の結果でも、ENMD-2076が有意な可能性を示したと発表した。同社はまた、ENMD-2076が多発性骨髄腫の治療薬として米食品医薬品局(FDA)から希少薬指定を受けたことも明らかにした。

 ENMD-2076は、独自のキナーゼ選択性プロファイルと複合的な作用メカニズムを持つ経口のオーロラA/血管新生キナーゼ阻害剤。前臨床試験では、複数の固形腫瘍および血液の悪性腫瘍において有意な抗腫瘍活性が示されている。

 University of Colorado Cancer CenterとDana-Farber Cancer Instituteが実施した難治性の固形腫瘍の患者における第1相試験のデータについては、サンディエゴで開催された第11回International Symposium on Anti-Angiogenic AgentsでDevelopmental Therapeutics Program of Resultsで研究を進めるJennifer Diamond氏が報告した。同氏によると、ENMD-2076の28日周期の経口投与の忍容性は高く、卵巣癌大腸癌の患者の腫瘍マーカーの低下で判定した抗腫瘍活性の予備的なエビデンスが示されたという。用量の増加は、本試験の腫瘍評価項目、安全性、薬物動態、第2相試験の用量を決定するために続行される。

 本シンポジウムでは、EntreMed社の専務理事であるWilliam E. Fogler氏が、多剤耐性のトリプルネガティブ乳癌モデルにシスプラチンと併用で投与したENMD-2076の前臨床試験の結果を発表した。エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体、HER2を発現しないトリプルネガティブ乳癌は進行が早く、標準治療による奏効率が低く、予後は不良である。Fogler氏が示したデータによると、最大許容薬量のシスプラチンとさまざまな用量のENMD-2076の併用は忍容性が高く、腫瘍退縮で評価した併用療法の実質的な用量依存性の抗腫瘍効果が示された。

 EntreMed社の副社長で最高医学責任者のCarolyn F. Sidor氏は、「ENMD-2076の臨床試験のプログラムは拡大し、我々は米国のInvestigational New Drug(IND)とカナダのClinical Trial Application(CTA)を得ている。ENMD-2076に対するCTAは、オーロラA/血管新生阻害薬のプログラムが重要な前進を遂げたことを表すもの」とコメントした。