線維芽細胞成長因子FGF)と血管内皮膚成長因子VEGF)の情報伝達経路のチロシンキナーゼを阻害するbrivanibが、ソラフェニブなど血管新生を阻害する治療法がうまくいかなかった肝細胞癌の新しい治療薬になる可能性が明らかとなった。血管新生療法がうまくいかなかった患者を対象にしたフェーズ2試験で抗腫瘍活性と忍容性が認められたもの。成果は1月15日から17日にサンフランシスコで開催された2009 Gastrointestinal Cancers SymposiumASCO GI)で米University of CaliforniaのRichard S.Finn氏によって発表された。現在フェーズ3試験が準備されているという。

 フェーズ2臨床試験は、既治療の手術不能、局所進行肝細胞癌患者41人を対象に行われた。41人のうち38人がソラフェニブによる治療、3人がサリドマイドによる治療を受けていた。患者の年齢中央値は54歳(21-81)で、71%が男性で、71%がアジア人だった。患者にはbrivanib800mgが毎日投与された。

 試験の結果、32人の有効性評価可能患者のうち、2人(6%)が未確認部分奏効(PR)を達成し、15人(47%)が安定状態となり、疾患制御率は53%だった。効果のバイオマーカーとしてAFP値を37人の患者で測定した。81%の患者でAFP値が基準値以上だったが、ほとんどの患者で減少が見られ、基準値以上であったか以下であったかには関わらず、43%の患者で50%超のAFP値の減少が認められた。

 一方、副作用のほとんどのものはグレード1か2で、25%以上の頻度で出現した副作用は下痢、吐き気、嘔吐、食欲不振、高血圧だった。グレード3/4の副作用は高血圧が3件、下痢が2件、頭痛が2件などだった。