転移性大腸癌において、KRAS遺伝子野生型の患者の方が、KRAS遺伝子変異型の患者に比べて、セツキシマブと標準化学療法併用による有効性が高いことが、無作為化フェーズ2臨床試験「CECOG/CORE1.2.001」で確認された。この結果は、1月15日から17日にサンフランシスコで開催された2009 Gastrointestinal Cancers Symposium (ASCO GI)でオーストリアMedical University ViennaのT.Brodowicz氏によって発表された。

 フェーズ2試験は、転移性結腸直腸癌患者を対象に、ファーストライン治療として、セツキシマブとFOLFOX療法もしくはFOLFIRI療法を投与し、117人についてKRAS遺伝子の状態による影響を調べた。その結果、KRAS野生型の患者の奏効率は53%だったのに対し変異型は36%だった。また無増悪生存期間中央値が野生型8.9カ月だったが、変異型は7.8カ月、全生存期間が野生型20.89カ月だったが、変異型は15.9カ月と野生型の方が延長する傾向が示された。

 セツキシマブの投与ではKRAS野生型が変異型に比べて有効性が高いことは、すでに無作為化フェーズ3臨床試験「CRYSTAL」や「OPUS」でも報告されており、KRAS野生型の奏効率はそれぞれ59%、61%だった。今回の結果は、それらの大規模試験の結果を裏付けたものといえる。

 Brodowicz氏は、「最適な治療法を決定するには、KRAS遺伝子の状態に基づいて、疾患を定義することが絶対に必要であることを示している」と述べた。CRYSTAL試験の患者を対象に分析した結果によれば、KRAS野生型は転移性結腸直腸癌患者のおよそ65%に見られるという。