米国Northwest Biotherapeutics 社は12月23日、再発・転移性卵巣癌を対象にした癌ワクチンDCVax-Lのフェーズ1/2試験の結果、有望なデータが得られたことを発表した。

 DCVax-Lは、患者自身の体から免疫細胞を取り出し、その中の樹状細胞に患者自身のがん細胞の特徴を認識させた後、再び患者の体内に戻してバイオマーカーを攻撃するという個別化癌治療ワクチンだ。

 同試験で対象となったのは、再発・転移性卵巣癌で、有効とされる薬物治療を行っても進行がとまらず、治療の選択肢のない卵巣癌患者で、試験は現在も継続して行われている。

 同社によると、試験開始時に4カ所から5カ所に転移病巣がみられた2人の患者において、癌の進行を抑制した期間がそれぞれ8カ月と6カ月に到達したことが報告されている。また、病巣が20%から25%縮小したり、開始時と同じ腫瘍のサイズにとどまるか、あるいは消失もみられたという。毒性その他の副作用はみられなかった。

 卵巣癌は、病気が進行するまで症状が現れないことが多く、進行癌の状態で発見されることが少なくない。また、同試験の対象となった患者のように、再発して治療の選択肢がない場合においては、通常、癌は攻撃的かつ急速に進行する。

 同社は、卵巣癌の他にもホルモン非依存性で転移のない前立腺癌などに対するワクチンを開発しており、なかでも脳腫瘍(多形性グリア芽細胞腫)を対象とするDCVax-Brainの臨床試験では、80%以上の患者において、有意な奏効をみせ、2007年にはスイスで販売認可を取得している。

 同社のLisa Beth Ferstenberg氏は、卵巣癌を対象に行った今回のDCVax-L試験において、転移病巣の安定が得られただけでなく、腫瘍の縮小や消失を示す結果を得たことは有望な兆しであると述べている。