スイスNovartis社は、米国食品医薬品局(FDA)がイマチニブ(商品名「グリベック」)をKIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍(GIST)を完全切除した成人患者の術後療法として承認したと発表した。

 GISTの手術では、切除後も2人に1人が再発するといわれている。再発性のGISTは原発腫瘍よりもさらに攻撃性を増し、再発と生存率の低下は相関する。イマチニブは、GISTの再発を遅延することが示されている、現在唯一の術後療法である。

 今回の新たな適応への承認は、American College of Surgeons Oncology Group(ACOSOG)Z9001として知られる第3相二重盲検無作為化多施設共同国際試験のデータに基づくもので、米国国立癌研究所が支援している。本試験ではGISTの術後患者700人以上を対象とし、約1年間イマチニブまたはプラセボを投与して無再発生存率(RFS)を比較した。中央値14カ月の追跡期間では、RFSはイマチニブを投与した群で91.6%、プラセボを投与した群で80.2%であり、イマチニブを投与した群で劇的に再発が減少した。

 この試験結果は、今年8月にFDAの優先審査対象とされていた。現在、欧州連合やスイスなどの地域でも審査が行われている。

 「イマチニブは、6年前に切除不能または転移性のKIT陽性GISTに最初に承認された時、この致死的な癌の治療に革命をもたらした。今回のFDAの承認が意味するのは、患者が疾患の経過の早期からイマチニブによる利益を受けられるということ」とNovartis Oncology社の社長でCEOのDavid Epstein氏は話している。

 現在イマチニブは、フィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+ CML)や切除不能または転移性のKIT(CD117)陽性GISTなど、 9疾患への適応が承認されている。