米Amgen社は2008年12月19日、完全ヒト・モノクローナル抗体製剤デノスマブの生物製剤承認申請を米食品医薬品局(FDA)に提出した。適応は、閉経後女性の骨粗鬆症の予防と治療、およびホルモン療法を受けている前立腺癌または乳癌患者の骨量減少の予防と治療となっている。

 デノスマブは抗RANKリガンド(RANKL)抗体製剤だ。RANKLは破骨細胞の制御に必須で、デノスマブによりこのリガンドを阻害すると破骨細胞の活性が抑制される。

 申請にはフェーズ3試験6件(対象患者数は1万1000人超)のデータが添えられた。エンドポイントが骨折に設定されていた試験は2件で、1件は閉経後の骨粗鬆症患者、もう1件は前立腺癌患者を対象にしていた。得られたデータはデノスマブの骨折予防効果を示していた。また、6件全てのデノスマブ投与群で、測定された全ての骨部位の骨量上昇が認められた。

 米国で骨粗鬆症に用いられる医療費は年間200億ドルを超える。これは心血管疾患や喘息の医療費と同レベルだ。

 また、米国では、男性に最も多い癌が前立腺癌、女性に最も多い癌が乳癌となっている。これらの癌に対するホルモン療法は骨量減少を引き起こし骨折リスクを上昇させるが、FDAの承認を受けた治療薬はまだない。

 同社は米国に続いて、欧州、スイス、カナダ、豪州でも同様の市販許可申請を提出する計画だ。国内では第一三共が、癌の骨転移と骨粗鬆症を標的としてデノスマブの臨床開発を進めている。