小児の急性リンパ芽球性白血病(ALL)は、治療の初期段階でデキサメタゾン導入療法を行うことで、再発率を3分の1減らせることが国際無作為化試験の研究結果から分かった。12月6日からサンフランシスコで開催された米国血液学会(ASH)で、ドイツUniversity Medical Center Schleswig-HolsteinのMartin Schrappe氏が発表した。

 研究は、1歳から17歳までの急性リンパ芽球性白血病の子供たち3655人を対象に行われた。治療の前段階としてプレドニゾンとメトトレキサートの髄腔内投与を行った後、導入療法にプレドニゾン(60mg/m2/日)を用いるグループとデキサメタゾン(10mg/m2/日)を用いるグループにランダムに割り付けた。ビンクリスチン、ダウノルビシン、L-アスパラギナーゼによる併用化学療法はどちらの群にも行った。

 研究の結果、従来の標準治療に用いられていたプレドニゾンと比べ、デキサメタゾンを投与した群では再発リスクを3分の1減らすことが明らかとなった。6年間のイベントフリー生存率は、デキサメタゾン投与群が84.1%でプレドニゾン投与群では79.1%だった。また、6年間の累積再発率は、それぞれ11%と18%だった。

 より強い毒性がみられたのはデキサメタゾン群で、死亡の累積発生率は、デキサメタゾン投与群で2%、プレドニゾン投与群では0.9%だった。ただし寛解期間中の死亡率は、それぞれ2%と1.6%で両群に差はなかった。

 デキサメタゾン投与群とプレドニゾン投与群における再発部位の違いを見ると、骨髄再発が8%と12%、中枢神経系の再発は2%と4%、その他の再発は2%と3%だった。