遺伝子組み換えラスブリカーゼが、腫瘍崩壊症候群のリスクのある成人の造血器腫瘍の血清尿酸値レベルを、アロプリノールよりも有意に減少させることが明らかとなった。また、ラスブリカーゼを3日間投与した後で、アロプリノールを3日間投与する(1日は重なっている)併用法は、アロプリノール単剤に比べて血清尿酸値を減少させることも示された。フェーズ3臨床試験の結果で判明したもので、成果は12月6日から9日にサンフランシスコで開催された米国血液学会で、米M.D.Anderson Cancer CenterのJorge Cortes氏によって発表された。

 腫瘍崩壊症候群は、治療などによる腫瘍細胞の死によって、大量の核酸、カリウムイオン、リン酸が血中に流出し、高尿酸血症などを引き起こす。特に急性骨髄性白血病や非ホジキンリンパ腫などの造血器腫瘍において、急性高尿酸血症がしばしば見出される。アロプリノールはプリン代謝物から尿酸が合成される経路に作用するキサンチンオキシダーゼを阻害することで効果を発揮するのに対し、ラスブリカーゼは、血中の尿酸を分解することで効果を発揮する。

 フェーズ3臨床試験は、腫瘍崩壊症候群の高リスクまたはリスクの可能性のある患者を対象に、ラスブリカーゼのみ群(92人)、ラスブリカーゼとアロプリノールの連続投与群(92人)、アロプリノールのみ群(91人)の3群に分けて行われた。ラスブリカーゼのみ群は連続して5日間、毎日0.20mg/kgのラスブリカーゼが投与された。ラスブリカーゼ、アロプリノール連続投与群は最初の3日は0.20mg/kgのラスブリカーゼが投与され、ラスブリカーゼ投与3日目から3日間、アロプリノールを300mg毎日投与した。アロプリノールのみ群は連続して5日間、毎日300mgのアロプリノールが投与された。

 試験の結果、血清尿酸濃度の正常化または維持(3日目から7日目で血清尿酸濃度が7.5mg/dL以下)できた率は、ラスブリカーゼのみ群で87%、連続投与群で78%、アロプリノールのみ群で66%となった。さらに、腫瘍崩壊症候群の高リスク群に限定すると血清尿酸濃度の正常化または維持できた率は、ラスブリカーゼのみ群で89%、連続投与群で79%、アロプリノールのみ群で68%となった。また、ずでに血清尿酸濃度が7.5mg/dLを超えていた患者では、血清尿酸濃度の正常化または維持できた率は、ラスブリカーゼのみ群で90%、連続投与群で77%、アロプリノールのみ群で53%となった。血清尿酸濃度が制御されるまでの時間の中央値は、ラスブリカーゼのみ群と連続投与群は41.1時間、アロプリノール群は27.0時間だった。

 一方、ラスブリカーゼの投与に伴うグレード3/4の副作用出現率は2%以下だった。また治療の中止は1%以下だった。過敏性/免疫アレルギー反応の出現率は5%以下で、グレード3以上のものは1%以下だった。