抗体に抗腫瘍抗生物質を結合させた製剤であるCMC-544(inotuzumab ozogamicin)が、リツキシマブの治療経験のある再発または難治性の濾胞性B細胞非ホジキンリンパ腫に、日本人でも有効である可能性が明らかとなった。国内で行われたフェーズ1臨床試験で示されたもの。結果は12月6日から9日にサンフランシスコで開催されている米国血液学会で、国立がんセンター中央病院第一領域外来部部長の飛内賢正氏によって発表された。

 CMC-544はCD22抗原に対するモノクローナル抗体にカリケアマイシンを結合させた製剤。B細胞性の悪性疾患の90%以上でCD22抗原が発現していることから、CMC-544はB細胞非ホジキンリンパ腫の有用な治療薬となる可能性がある。米国と欧州で行われたフェーズ1試験で、CMC-544は再発/難治性のB細胞リンパ腫に効果があることが示されている。CMC-544はリツキシマブと併用投与の試験もおこなわれており、ほとんど終了する段階だとう。

 フェーズ1臨床試験は13人(うち男性7人)の濾胞性リンパ腫患者を対象に行われた。全員前治療としてリツキシマブ単剤による治療かリツキシマブを含む化学療法を受けていた。年齢の中央値は49歳(43-72)。前治療レジメン数の中央値は1回(1-13)だった。患者にはCMC-544を28日±2日を1サイクルとして投与を行った。投与量は1.3mg/m2(3人)と1.8mg/m2(10人)とした。1.8mg/m2は海外の試験で最大耐用量となった量だった。投与サイクル数中央値は3サイクルだった。

 試験の結果、7人の患者が完全奏効(1.3mg群が3人、1.8mg患者が3人)となり、4人の患者(全員1.8mg群)が部分奏効、2人の患者が安定状態となった。奏効率は85%に達した。

 用量制限毒性を発現した患者はなく、欧米の最大耐用量での忍容性が日本人患者でも確認された。35%以上の患者で発現した薬剤関連副作用は、血小板減少(100%)、白血球減少(92%)、好中球減少(85%)、AST上昇(85%)、食欲不振(85%)、リンパ球減少(85%)、吐き気(77%)、ALT上昇(54%)、不安(46%)、頭痛(46%)などだった。15%以上の患者で発現したグレード3/4の副作用は、血小板減少(54%)、リンパ球減少(31%)、好中球減少(31%)、白血球減少(15%)だった。