抗体医薬であるKW-0761の再発成人T細胞白血病(ATL)と末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)患者を対象にしたフェーズ1試験の最終結果が明らかとなった。効果が確認され、忍容性も認められた。成果は12月6日から9日にサンフランシスコで開催されている米国血液学会で愛知県がんセンター中央病院血液・細胞療法部部長の山本一仁氏によって発表された。

 KW-0761は、成人T細胞白血病(ATL)や末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)の細胞で発現が見られる、ケモカイン受容体CCR4を標的にした抗体医薬。

 フェーズ1臨床試験は、KW-0761の投与量を0.01mg/kg、0.1mg/kg、0.5mg/kg、1.0mg/kgの4段階で設定し、さらに拡大段階としてフェーズ2の推奨用量である1.0mg/kgを投与する群を設定した。それぞれ週1回投与を4回行い、3週間観察した。対象患者は各段階それぞれ3人、4人、3人、3人、3人だった。全患者でCCR4が陽性であることが確認されている。

 対象患者16人の年齢中央値は62歳(46〜69歳)で、男女は8人ずつ。ATLが13人と大半を占めた。前治療に、化学療法レジメンを1つ受けていた患者は9人、2つのレジメンが2人、3つ以上が5人だった。

 用量制限毒性は、血液毒性ではリンパ球減少を除くグレード4以上の有害事象、非血液毒性ではグレード4以上の急性輸注反応/サイトカイン放出症候群、グレード4以上の腫瘍崩壊症候群を除くグレード3以上の有害事象とした。

 その結果、1.0mg/kgの拡大投与群で1人の患者で用量制限毒性が認められた。グレード4の好中球減少症、グレード3の皮疹、グレード3の発熱性好中球減少症が起きた。その他のグレード3以上の有害事象は、血液毒性ではグレード4のリンパ球減少が3人、非血液毒性は、グレード3の急性輸注反応/サイトカイン放出症候群が1人、グレード3の帯状疱疹が1人に見られた。

 16人における奏効率は31%で、完全奏効が3人(ATLが2人、PTCLが1人)、部分奏効が2人、安定状態が6人に認められた。