米国Genzyme社は、急性骨髄性白血病(AML)の成人患者の治療薬としてクロファラビン(欧米での商品名「Clolar」)の新薬承認をFDAに申請したことを11月24日に発表した。

 クロファラビンは、現在欧米で再発性または難治性の急性リンパ性白血病(ALL)で2種以上の前治療を受けた1〜21歳の患者の治療に承認されている。Genzyme社は、成人のAML、小児のALLの早期治療、骨髄異形成症候群(MDS)を適応としてクロファラビンの開発を世界規模で進めている。

 「クロファラビンは小児の白血病治療に重要な役割を果たしており、血液疾患の治療を広い設定で支える可能性を持つ。私達は世界中で適応を拡大し承認を得ることで、この薬の可能性を実現させることに努める」と同社の副社長でクロファラビンの総括管理者を務めるBeth Trehu氏は話している。

 米国癌協会によると、2008年には米国で約1万3290人がAMLと診断されるとみられ、そのほとんどは成人で、患者の年齢の中央値は約67歳である。

 今回追加する申請では、治療歴のない60歳以上のAML患者で予後不良因子を1つ以上有するケースに対し、クロファラビンの単剤使用の承認を求めている。予後不良因子を有する高齢のAML患者は、現在利用可能な導入化学療法では転帰は不良である。このような患者の生存期間の中央値に関する報告は、高い死亡率とも関連して1〜13カ月にばらついており、過去30年間の5年生存率の報告は15%未満である。高齢のAML患者は若年の患者に比べて従来の併用化学療法に対する奏効率も低く、また高齢やPSの低さから治療に対する忍容性も低い。クロファラビンが承認されれば、このように治療が困難な患者群のニーズを満たすことになる。

 大規模第2相試験のCLASSIC II試験では、1つ以上の予後不良因子を有する患者にクロファラビンを単剤で投与し、完全寛解40%、血小板の回復が不完全な完全寛解5%を含む45%の全寛解率を得た。このデータは6月の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で報告され、最新データは12月の米国血液学会で発表される予定だ。

 従来の導入化学療法による30日間の死亡率の報告は、患者群の年齢の上昇やPSの悪化に伴って変動するが、10〜30%から50〜80%に及ぶ。本試験の副次的評価項目の1つである30日間の全原因死亡が9.6%であったことは重要である。治療関連性の副作用は、嘔気、有熱性の好中球減少症、下痢などで、管理可能であった。

 「高齢のAML患者の治療成績は30年間改善されていなかった。本試験のデータでクロファラビンの可能性が強調されたことにより、このような患者群にとって革新的で必要性の高い治療選択肢となる」とOncology Clinical ResearchのMichael Vasconcelles氏は話している。