武田薬品工業と子会社である米Millennium Pharmaceuticals社、および米Amgen社は11月20日、進行非小細胞肺癌を対象にした経口マルチキナーゼ阻害剤AMG706(一般名:Motesanib)のフェーズ3臨床試験において、患者登録を一時的に中断すると発表した。これは、登録患者600人において、独立データモニタリング委員会が行った安全性評価で、プラセボ群に比べて死亡率が高いことが明らかになったためだ。

 AMG706は、血管内皮成長因子(VEGF)受容体や、血小板由来増殖因子(PDGF)受容体、KIT受容体を標的として、血管新生を阻害し、抗腫瘍効果を示す新規分子標的薬。

 このフェーズ3臨床試験は、扁平上皮癌および非扁平上皮癌の非小細胞肺癌に対する初回治療として、パクリタキセルとカルボプラチンの併用に、AMG706を追加投与する、多施設無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験(MONET1)。登録患者1240人を予定して、昨年2007年から進められ、現在までに1100人が登録されていた。

 安全性評価の結果、AMG706を投与した群では、プラセボ投与群に比べて、投与初期の死亡率が高かったことから、独立データモニタリング委員会は、非小細胞肺癌患者の新たな登録を行わないよう推奨しているという。

 また、非小細胞肺癌患者のうち、扁平上皮癌患者において、喀血が高頻度に見られたことから、扁平上皮癌患者へのAMG706の投与を中止することも推奨している。一方、非扁平上皮癌患者に対しては、AMG706治療の中止は推奨していない。独立データモニタリング委員会は、3カ月後に再調査を行うとしている。