IDM Pharma社は、このほど欧州医薬品審査庁(EMEA)の諮問委員会(CHMP)から、骨肉腫に対する治療薬でオーファンドラッグであるミファムルチド(L-MTP-PE)に対して承認を推薦する肯定的な意見を受け取ったことを発表した。対象となるのは、転移のない切除可能な骨肉腫。

 Children's Oncology Group(COG)臨床試験共同グループによって行われた骨肉腫に対する第3相大規模臨床試験L-MTP-PE Trial(INT-0133)の結果が基盤となり、承認に向けて大きく前進した。試験には800人の患者が登録され、骨肉腫を対象としたこれまでの中では最大規模のランダマイズ試験となった。

 6年間のフォローアップの結果、全生存率は、ミファムルチド+化学療法群で78%、化学療法単独群では70%で、試験薬であるミファムルチド(L-MTP-PE)と化学療法による併用投与を受けた群で、化学療法のみを受けた群より良好な結果が得られた。ミファムルチドに化学療法に加えることで30%死亡率を減少させた。

 骨肉腫は、骨に発生する稀な癌で、米国内における毎年の罹患者数は1000人に満たない希少疾患だ。通常子供や若者が罹患し、COGによると骨肉腫の子供たちの生存率は1980年代半ばから60-65%を保っているという。死に至る場合が多いが、過去20年以上に渡って新たな治療法は導入されておらず、ミファムルチドはそんな中において承認された新たな治療薬として期待が大きい。

 骨肉腫の治療薬であるミファムルチドに対する今回のCHMPの承認勧告について、IDM Pharma社の社長でCEOのTimothy P. Walbert氏は「若い患者やその家族にとっての大いなる勝利であり、またIDM Pharma社にとっても意義のある前進である」と述べている。

 ミファムルチドは、米国では2001年にオーファンドラッグとして認められた。2006年10月に新薬承認申請(NDA)を提出しており、FDAは同年12月に審査を受け入れた。

 CHMPによる推奨を受け、次回12月に行われる最終の欧州委員会で採決された後、60日から90日以内に承認される見通しだ。